2017年1月11日水曜日

【映画】「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」

弟と自分(牛島兄弟)による同人誌「だれかの映画史」ですが、実は中身は映画についてあまり書いてなかったりします!

でも映画はもちろん好きなので、今年は映画好きなところもどんどんアピールしてまいろうと思います。

というわけで、新年最初に観たこの映画について。

「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」





今までこのブログでとりあげてきた映画(そんなにないけど)(興味のある方は右にある「映画レビュー」ラベルの投稿をごらんください)は、わざと観てる人が少なそうな映画を選んでまして、なんでかというと観てる人がいっぱいの、話題の映画について、たとえば「シン・ゴジラ、大嫌い!」「なにが『シン』・ゴジラだ、新しいものなんかくそくらえだバカヤロー!!」とか、自分の思うままに(あくまで例です)(このブログ製作者の意図を反映するものではないかもしれない可能性があります)書いたとして、文句を言われそうな可能性があるものは、書く気が起きませんでした。こわいので。

それにそういう話題作はもう本当にたくさんのひとがたくさんの方法によりたくさんの観点から語られるのだから、いまさら自分が何か付け足すこともなにもないと思うのです・・・・。

しかし、今年はあえてこの超話題作ではじめてみようと思います。

毎年元日は弟と劇場で映画を観ることにしていますが、今年は「ドント・ブリーズ」と迷い、元日から三十路の男ふたりで映画館でワーキャーいうのもどうかと思い(どうもそういう映画でもないみたいですが・・・)こちらを選びました。

「スター・ウォーズ」シリーズはもちろんひととおり観ていますし、どれも好きなのですが、周囲にも好きな人はいっぱいいるし、ファンの方たちの熱意を観ていると自分はそんなに思い入れをもっているとは言えないなあ。という感じでした。そういうノリの人は結構いるのではないでしょうか。なんというか、自分は映画は好きだけど、いわゆる「スター・ウォーズ的なもの」に、あまり思い入れがないのだと思います。好きなキャラとか、いまだにいない気がする・・・・(汗)

そんな、そこまで思い入れのない自分ですから「ローグ・ワン」もたぶん好きな人の数十分の一くらいの熱量で劇場に向かいましたが、いやあこれはほんとうにいい映画でした。震えるくらい泣いてしまった。
今回は読みやすくするために、自分を熱くさせたポイントごとに紹介しようと思います。
(ネタバレも含みますので未見の方はご注意ください。)
(細かい表記などが間違っている、ファンにとっては適切でない可能性がありますがお許しください)



①ダメなやつが頑張る映画

これは今までの「スター・ウォーズ」シリーズにはなかった要素なのではないでしょうか(違ったらごめんなさい)。
今作は帝国軍を裏切り、反乱軍に「デス・スター」の設計者からのメッセージを渡す貨物船パイロットが登場しますが、こいつが本当にダメそうな奴で良いのです。
「なんで貨物船パイロットごときがそんな重要人物と交友があったのか?」「なんでこんなダメそうな奴に大事なメッセージを託したのか?」という気もしますが、まあいいじゃないですか。
きっと、社員食堂でよく一緒の席になってたとか、同じ雀荘に通ってて、意気投合したとかそういうところでしょう。
顔からして逃げ足だけはすごく速そうなキャラで、のっけから接触した過激派反乱軍の一味に信用してもらえず変なモンスターをけしかけられたり、とにかく情けないのです。
情けないわりには、彼には不似合いなくらいの使命感があって、結局反乱軍による「デス・スター」設計書の強奪作戦に関わっていくことになります。
なにがそこまで彼を駆り立てたのか、劇中では、彼が語る「設計者から言われた言葉」ということで説明されますが、結局彼とその設計者との間柄がどんなものだったかは詳しく語られません。この「ローグ・ワン」はかなり撮り直しがあったと聞くので、カットされたシーンもいっぱあるのではないかと思います。もしかしたらカットされたシーンにそこらへんが描かれているのかもしれません。

↓こいつです、こうやってみると結構かっこいいな。登場した瞬間、「あ、こいつすぐ死ぬな」と思ってしまって、ごめんよ。




とにかくぼくは、「ダメなやつが必死で頑張る映画」にひどく弱いのです(自分を重ね合わせるのでしょうか)。絶対に泣く。
このダメなキャラが、ダメなりに、ハラをくくって自分が持てる力を総動員し、作戦のなくてはならない重要な働きをしていくクライマックスは本当に熱い気持ちになります。




②名もなきたくさんの人々の語られることのない「死」

一応説明しておきますと、今作はシリーズ公開第一作である「エピソード4」の「前日譚」にあたる映画。「4」のクライマックスとなる、反乱軍による「デス・スター破壊作戦」のきっかけとなる、「デス・スター設計書強奪作戦」がクライマックスとなります。映画史に残る名シーンの「ビギニング」というわけですね。

というわけで、クライマックスはその強奪作戦でたくさんの人々が死にまくります。

スターウォーズは、タイトルにもある通り戦争映画なので、シリーズどの映画を観てもだいたい人がたくさん死にます。
しかし、この「ローグ・ワン」ではそういう名もなき人々の死の描写が他のシリーズ作とちがって、重く感じられるところがありました。

それはなぜかと考えてみましたが、それはこの「ローグ・ワン」が一作目「エピソード4」の前日譚だよ、という前提があるからだと思います。
4」の、「デス・スター破壊作戦」というこのSWシリーズにおける「歴史的事件」に至る「歴史」を描いた映画なので、なんだか第二次大戦とか、ベトナム戦争などの史実を描いた戦争映画を観ているような趣がありました。「ハワイ・マレー沖海戦」とか、「ミッドウェイ」とか。
「ミッドウェイ」で描かれた、ミッドウェイ海戦に帝国海軍が大敗を喫し、それが敗戦の大きな要因となったというのはよくいわれる史実で、観客もそれを分かってあの映画を観て、それでもハラハラしたり感動したりするわけですが、それに近い感覚がありました。

もちろん、エピソード1~3も、「ああ、この少年がいろいろあって、暗黒面におちて、ダースベイダーになっちゃうのか」という、すでに決まっている未来、歴史に至る映画であるのは間違いないですが、「ローグ・ワン」における後半の主人公は、そんな「英雄」でなく、死んでいく名もなき人々だった。それは、クライマックスになって急に今までぜんぜん出てこなかった反乱軍のキャラ(名前すらない)がわらわら出てくる演出にも意図的に盛り込まれている気がします。英雄の歴史の陰に、無数の名もなき人々の、語られない死がある。「ローグ・ワン」は、その語られない人々の死によって「歴史」が作られたのだという、熱いメッセージがこもった映画であると思います。「スター・ウォーズ」は、まさに「歴史」となっているのだな、と今更ながら感心してしまいました。

子供のころから、自分は戦争映画でバタバタ人が死ぬ描写に妙に執着するところがあり、たとえばインディ・ジョーンズで悪役のナチスの兵隊がマンガみたいに死ぬシーンに笑いながらも、「今死んでいった人たちひとりひとりにも、家族がいるんだよなあ」と考えこんだりしてしまうところがあったのですが、そういう自分にとって「ローグ・ワン」のクライマックスは、名もなき人々の死、無名兵士の墓にスポットが当てられている映画のような気がして、観ていて涙が出てしまった。


③「彼らは伝えていった」

そして、この映画で自分が最もグッときたのが、デス・スター設計書の強奪に成功し、反乱軍に向けてデータを送信したあとの、強奪作戦チームの主人公二人のやりとり。

「だれか受信してくれただろうか?」
「大丈夫、きっと、誰かが受信してくれてるよ。」

そう、ぼくら観客は勿論このあとのことを知っていますが、2人は知らないのです。このあと2人は、デス・スターの攻撃により惑星もろとも運命を共にします。まだ見ぬ未来に希望を託して死んでいく2人が、私たちはやりきったという穏やかな達成感とともに死んでいくシーンは忘れられません。
この主人公の男女2人は、戦いのさなか、お互い恋愛感情を抱くようになったのか、ちょっと曖昧なところですが、自分としてはそういう男女の感情というよりも、夢と理想を分かち合った信頼関係からくる愛情という感じがして、2人が抱き合って死ぬシーンは、とても美しいと思った。

そして、たくさんの人々が命を賭して帝国軍から手に入れた設計書が、ある人物の手に渡るラストシーンは、これまた涙涙です。年末にあったとても悲しいニュースの後にこの映画を観てしまったとしたらとうぜん涙はさらに増します(←ネタバレ伏せたつもりがぜんぜん伏せれてない・・・)。

これは、帝国軍とべつに戦争しているわけでない我々現実の一般人にも、ぜひ刻み付けて欲しい「生き方」だという気がします。自分の生きている間には、自分の「夢」は叶わないかもしれない。というか、きっと叶わない。でも、次の世代が、または次の次の世代かもしかしたら叶えてくれるかもしれない、だから精一杯頑張ろう、バトンを渡していこう、伝えて行こう、という生き方です。かのキース・リチャーズは、インタビューで「墓碑銘はなんと刻まれたいですか?」との問いに、「『彼は伝えていった』と刻んでほしい。」と答えたとか。杉作J太郎さんも名著「恋と股間」の中で、似たようなことを言っていた気がする。

自分は、「夢をもとう、夢はきっとかなう」なんて無責任にいう表現にはまったく気持ちが動かないけれど、この映画には大変、感動しました。



おれ、スター・ウォーズ好きじゃん!!!!



観てない方、スターウォーズに興味ないという方でも是非劇場でご覧ください!

2016年12月30日金曜日

牛島兄弟 「だれかの映画史」

おひさしぶりです。

2016年ももう終わりですね。

なんとも長い間、放っていたブログですが、みなさんにお伝えしたいことがあり復活させました。

実は、最近弟と同人誌をつくりました。




題名『だれかの映画史』
文・絵 牛島兄弟
編集 河内卓(北と南)
デザイン 中村道高(tetome
価格 600円(税抜)


現在、下記の店舗で現在販売しております。(今後も増えていくかもしれません)(増えて欲しい・・・)

【東京】
タコシェ(中野)
Amleteron(高円寺)
Title(荻窪)
百年(吉祥寺)
古書ビビビ(下北沢)
B&B(下北沢)
SUNNY BOY BOOKS(学芸大学)
H.A. BOOK STORE(蔵前)

【名古屋】
ON READING

【京都】
ホホホ座

遠方にお住まいの方で欲しいかたがいらっしゃいましたら、荻窪のTitleさんで通販の取り扱いがあります。


また、直接自分に連絡いただければ、送料無料で通販いたします。
下記のメールアドレスにご連絡ください。折り返し、詳細を連絡いたします。




内容は、ぼくが書いた文と、弟のイラストやコラージュ作品を載せています。
テーマはタイトルにもある通り「映画」についてですが、ある映画をみたときのごく個人的な思い出や、ある映画を観たときの自分の状況だとか、考えていたことだとか、もしくはなにも考えずにぼーっとしていたこととかについて書いています。
そう、つまり『映画史』の本ではなく、映画を通した『自分史』といえるような内容の本となっております。

そんなの、普通は有名な評論家とかが死ぬ前にやるもんなんじゃねえの?って話ですが、うーむ。そうですよね。
そうなんですよね・・・・・
そこらへんのいわゆる「自己満?」との葛藤については、書いてる最中も、完成したあとも自分の中にあったのですが、一応自分の中では着地点というか、見出しておりまして、実際の本の「あとがき」にその辺のことを書いているのでよろしければ是非ご覧ください。



そもそもの話のスタートは、ぼくの大学時代の同級生である河内くん(現在は出版社につとめるプロの編集者です)が主宰する文芸同人誌である「北と南」に、僕が寄稿していたのが始まりでした。
その文章が、読んだ人に(なぜか)好評だったらしく、河内くんが「ウッシの文章で一冊作ってみよう。そしてそれは、ウッシ弟とのコラボにしよう。」と言ってくれたのです。

SNS黎明記のミクシィの頃から、ぼくは機会があればわが最愛の芸術家である弟の芸術作品を(勝手に)アップしており、それを見た周囲の人からは好評をいただいてました。
河内くんもその一人で、弟の作品に注目してくれていたのですが、一昨年前くらいに何かのきっかけで急に3人で会って飲むことがあり(本当に偶然でした)、それで河内くんに弟のことを紹介できたのが大きかったのではないかと今思います。
そのときは何について書くのか、さっぱりでしたが、3人でミーティングを行い、その際に河内くんが「映画でいこう。」とアイディアを出してくれて、それはうすうす我々も「まあ、映画しかないんじゃない」みたいなところがあったので、それで行こう。と「だれかの映画史」はスタートしました。

そこで、最後のピースである、デザインの中村さんの登場。中村さんもプロフェッショナルなデザイナーとして、「北と南」のデザインを手がけておられましたが、「だれかの映画史」にも快く参加してくださることになり、これで間違いなくいいものができるぞ!という確信が持てるようになりました。
中村さん自身も大の映画好きであり、ミーティングの際は4人で映画談議に熱が入りすぎて話し合わなければならない事が後回しになり、最後にささっと「じゃあこれはこれでいいよね」「うん、いいよいいよ」と決めてしまったこともしばしばでした。笑

とにかくお二人には感謝してもしきれません。ぼくらのようなぼんくら2人では何もできなかったと思います。河内くん、中村さん、本当にありがとうございます。

弟の作品制作とぼくの執筆は平行して行われましたが、お互い特に打ち合わせとかはなく、出来上がったものを見せ合ってはいましたが、それぞれ勝手に描いて書いていた感じです。
本当に長い時間がかかりました。多分最初の原稿を河内くんに送ってから、完成まで1年半はあったと思います。弟の爆発する創作ペースに対し僕の執筆ペースがとにかく遅く、弟からけっこう怒られました。ごめん、弟(もうなんども謝ってる気がするけど・・・)。

さすがというか、弟の作品も素晴らしい会心の出来です。(画像は1ページ目)








ユニット名「牛島兄弟」はなんとなくぼくが決めた感じですが、なんのひねりもない割にいろんな方から好評です。誰かが僕らをこう呼んでたような記憶があり、誰だったけなと思ってましたが完成してから思い出した。福岡にあった、変なニューウェーブや現代音楽なんかに強いレコード屋さん(今はネットオンリーになっているようです)に、高校の時に弟とよく行ってたのですがそこの店主さんが僕らのことをよくこう呼んでいたのだ。その店主さんからからはグルッポ・スポーティヴォ(オランダのニューウェーブ)や伊武雅刀の「子供たちを責めないで」とか教えてもらいました。なつかしい。

弟と一緒に何かを作るのは、初めてのことだったので、とにかく楽しかった。また機会があれば是非やりたいです。

先月23日の勤労感謝の日に、東京流通センターで開催された「東京文学フリマ」にて販売開始して以来、読んだ方からはご好評をいただいてます。ありがとうございます。

↓「東京文学フリマ」にて。左・ぼく、右・弟。わざわざ足を運んでくれた友達もいて本当に嬉しかった・・・






「自分はその頃どうしていたかとか、自分の『映画史』はどうなるかとか考えた」などの感想をいただきとても嬉しいです。
あとがきにも書いていますが、まさに狙いはそこなのです!
なんというか、ぼく個人のことよりも、読んだみなさんがそれぞれ自分たちのことを振り返る機会になってくれたらうれしい。

そこにはきっとかけがえのない瞬間があるはずなのです。

まったく無名の、素人が作ったものではありますが、我ながらとてもいいものができたと自負しております。
値段もかなり低めに設定しましたので、ぜひ多くの方に手に取っていただければと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。



再度、取扱い店舗一覧です。



【東京】
タコシェ(中野)
Amleteron(高円寺)
Title(荻窪)
百年(吉祥寺)
古書ビビビ(下北沢)
B&B(下北沢)
SUNNY BOY BOOKS(学芸大学)
H.A. BOOK STORE(蔵前)

【名古屋】
ON READING

【京都】
ホホホ座

遠方にお住まいの方で欲しいかたがいらっしゃいましたら、荻窪のTitleさんで通販の取り扱いがあります。

https://title-books.stores.jp/items/58454d539821ccc4ff003250

また、直接自分に連絡いただければ、送料無料で通販いたします。
下記のメールアドレスにご連絡ください。折り返し、詳細を連絡いたします。

pointblanksoulagitation@gmail.com


全部売れないたぶん次はないので汗、どうぞよろしくお願いいたします!


牛島兄弟・兄




2015年10月24日土曜日

【映画】「ターボキッド」

 
 近所の民家が取り壊しをしていて、一度でささっとやればいいものをなぜか毎日ちょこっとずつやっているものだから、半壊した家のそばに常にショベルカーが放置してある。
 それはいいんだけどそのショベルカーが半壊した家以上にボロボロな状態で、ショベルは車検ないんだっけ?とつい思うくらいの瀕死のてい。「廃墟の中の重機もまた廃墟」なんつって、「死刑執行人もまた死す」みたいで、なんかカッコイイな。なんて思いました。
 
 毎日その前を通ってると、なんだかその敷地内だけ、家の取り壊し中に核戦争が起きて世界がほろんだあとの世界、みたいに見えるのは、やはり今年サイコーの映画だった「マッドマックス」以下略




 先日、「ターボキッド」というカナダ映画を観てきました。一週間限定レイトショーだというので、わざわざ仕事のあとに新宿まで行ってきました。

 

 ひとことでいえば「自転車版マッドマックス」。マッドマックスといえば凶悪に改造されたカッコイイ車を、凶悪ななりをしたカッコイイ人たちが乱暴に運転し、終末世界をところせましと暴れまわるものですが、「ターボキッド」の世界では化石燃料や電気の要らないもっとも効率的な移動手段である自転車、というなかなか理にかなった世界です。エコ・マッド。

 自転車といっても、核戦争のあとの世界でもちろん悪路ですから、ママチャリなんかではなく、BMX?というスポーティーなカッコイイ自転車にみんな乗っています。


 


 緊迫したシーンでも、みんな一生懸命、自転車をこいでいるのはなかなかおかしい。クワイエットライオットのジャケットみたいな、いかにもマッドマックスっぽい悪役も、みんな自転車。






 そういえば夜、近所のジムに行くと、駅前の営業の終わったバスロータリーで、若者がそのBMX?でアクロバティックな乗り方の練習をしてる光景を見ます。世界が終わったあとの時のためにも、今のうちに友達になっておこうかな。

 映画では、そういうBMXアクション!みたいのがいっぱい観れるのだろうかとおもっていたら意外にそういうのはほとんどなく、その代わりに?不必要なまでに気合のはいりまくった、北斗の拳実写化みたいなゴアシーンがこれでもかというくらいに詰まっています。5分に一度くらいは血しぶきがあがっていたように思います。それも、メチャクチャすぎてもう9割くらいギャグになってしまっていて、観客の人も、こんな映画を平日の夜にわざわざ観に来るくらいですからそういうのは分かっている人たちなのでしょう、笑いが起きてました。

 そういう血みどろの戦いが起きる場所も、マッドマックスみたいにオーストラリアだとかアフリカの誰もいないところでロケしました、というよりも、カナダの郊外の空き地でそれっぽい場所があったので撮りました、という感じがしてその「近所感」というかとても好ましく感じました。と、いうかこの映画の成立自体が「近所の空き地でマッドマックスごっこをしているうちに本気になっていき、ついに映画になった」という感じで、みんなで一生懸命作りました!というノリがとても愛らしい。勝手に親近感。勝手にもう親友の撮った映画みたいな。「あいつら、ついにやったよ!」って感じで観賞しながら勝手に熱い気持ちになることうけあい(ボンクラ男子限定)!

 かといって、自主映画の安っぽさはみじんもなく、低予算ではあっても、工夫を凝らして、丁寧に画面の隅々まで製作者たちの美意識が徹底されているのはとても感心しました。そこは、予算にかなり開きがあってもマッドマックスと同じ志の高さを感じます。

 日本でも、財政破綻してゴーストタウンになった地方都市で、こういう映画を撮れるのではないかという気がしてきます。それで町おこしをすればいいのではないでしょうか!?(適当)
 

 あと、おもしろかったのがこんな映画なんですがなんとなくオシャレな感じがするんです。タイトルバックのロゴといい、音楽といい80sリバイバルなところは予想通りでしたが、主人公たちの服装も核戦争後ですからそこらへんで拾ったような服で、でもそれが色使いとかとてもポップな感じ。ウェス・アンダーソンがマッド・マックスみたいな映画撮ったらこうなるのでは?なんて思ってしまいます。自転車ってウェス・アンダーソンの映画っぽい乗り物という気がします。
 ウェス、最新作では首チョンパのシーンもあったから、確実に、寄せてきてるよ!(?)


 そういうわけで、こういう映画は感想とかやっぱ野暮ですね。「あいつら、イイ奴らだよ!」って感じです。

 あ、あと主人公が思いを寄せるヒロインのアップルが、頭のネジが外れまくったとってもバカでキュートなナイスキャラなので必見。なんでそんなにぶっとんだ女の子なのかは、劇中秘密が暴かれるのでネタバレになってしまいますから伏せておきますが・・・・・。さっき書いたように、日本で撮られることがあったらアップル役はぜひローラにやってほしい。そういえば、ローラ、バイオハザードに出るそうだけどどんな感じなんだろう?分からないけどローラも寄せてきてるのは間違いない!




 「ターボキッド」は新宿での上映は終わりましたが、本日10/24(土)よりまた一週間限定で、ヒューマントラスト渋谷(いつも思うんだけどこの劇場の名前重すぎないか)で上映するとのこと。ボンクラ男子必見です。


2015年6月29日月曜日

People Are Strange

 今現在、主にやっているSNSは、Facebook、Twitter、Instagramであるが、どれもそれなりに利用していて、それなりに日々のことをポストしているのでこのブログにいまさら何書けばいいのだろう・・・と思ってしまう。長文で書くならもちろんブログがいいのだろうけれども・・・


 それにしても、SNSをやってると世界中の人と繋がっているような気持ちになれるし、また同時にほとんど誰とも繋がっていないような気持ちにもなるし、なんだかよく分からなくなってたまにおかしな気持ちになる。


 イイネ!をくれるのに、実際にライブハウスだかクラブだかで同じ空間にいてもなぜか一切話さないような人もいる。または、あまり親しくはないのだがよくイイネ!してくれる人にライブハウスだかクラブだかで会ってあっこんにちは~~と話しかけても「あ、はい・・・」と、薄い反応のときもある。僕もどちらかといえばシャイであまり他人とうまく話せない人間であるので、他人のことはいえないけれども。でもそういう時は、ちょっとかなしい。


 インスタで、某レコード屋さんスタッフの女性のアカウントをフォローしていて、こちらのアカウントもフォローしていただいてるのだが、別に会ってしゃべったことがあるわけでないし、たまにそのレコード屋に行って姿を見かけても、もちろん話しかけたりは、しない。インスタにあがるので、向こうの顔はもちろん知っているし(とても印象深いので)、またこちらもたまに自分の画像(なんか・・・DJ中の、ごくごく親しい人以外にはあまり見られたくないようなのとか・・)をアップしているので、たぶん向こうもこちらの顔は分かってるのではないか・・・?と思いつつ、でも、俺の顔は、あまりこう強い印象があるような顔でもないしな・・・とも思うし、でも、もし万が一こっちの顔も知っていた場合、なんか話しかけなければ失礼なのではないか・・・・?しかし、まったく自分のことを知らなかったら、とてもはずかしい・・・・はずかしさのあまり、もう二度とこのお店にはこれないだろう・・・それは困る・・・・大体、フォローされているからといって、向こうが見ているとは、かぎらない・・・・あと、コレは俺が昔売ったレコードだな・・・まだ売れてないんだな・・・内容はとてもいいし、値段も安いのだが。もう一回買ってしまおうかどうしようか・・・?などど、レコードを見つつ、色々、たくさん、考えているわけだが、しかしそもそも「あの、インスタでフォローしてる・されてる者です」なんて話しかけるのはどう考えてもおかしい気がして、いつも知らんふりになってしまう。
 こうなるとなんか、勝手に気まずくなってしまい、また、勝手にひとり気まずくなっている自分がなんだか情けなくて嫌になってしまい、なんだかそのレコード屋に行くのが、億劫になってしまう。しかし、その店はたまにチェックすると本当にいいことが今まであったので、背に腹は代えられぬのであった。

 でも人気者は、こういうとき「インスタいつも見てますよ~~、○○好きですよね?」みたいなことがいえる人間なのでしょう・・・・。
 


 その人が昼に何食ったとか、どんなレコード買ったとか、目に入ってるのに、なんにも本当は繋がっていない、さみしいような気もするし、まあでもそんなもんでしょうな。


 あとぜんぜん話は変わるが、こないだTwitterかどっかでテキトーにヘラヘラしながら言ってたことを「こんなこと言ってたでしょう?ある人から聞いた」と、見てるはずがない人から言われてなんか少し怖かった。そこは別に繋がらなくていい!!


 言いたいことがうまくまとまりませんが、SNSとはうまくつきあっていかなきゃですね。あまり期待せず、でも楽しくやっていきましょう!


 さて、次回のDJの告知であります。

 尊敬する大先輩の実に素晴らしいイベントにお誘いいただきました!!!


 

山下洋 presents 
"Stay-Pressed” 


at 渋谷UNDER DEER LOUNGE 
http://www.under-dl.jp/
03-5728-2655
Start 24:00 Charge ¥2500(with 1 Drink)

Bands: 
Special Secret Guest Band from UK(to be announced) 
WACK WACK RHYTHM BAND 
Stormer & THE STOLEN HEARTS

DJs:
小林径
Kei Miyanaga (The Ska Flames)
福田俊介(Top Gear / Vienda! )
uCjima (NIGHT FOX CLUB)

※顔写真入り身分証を必ずご持参ください




 実にそうそうたる面子!!
 シークレットバンドはまだ明かせませんが、それも含め詳しくはまた追ってかきますので、皆さんとりあえず7/25土曜日深夜はあけて置いてください!

 KTF.


 P.S. タイトルはドアーズですがドアーズは全然好きじゃないので、これはエコバニのカバーバージョンの方とさせていただます!
 

 

2015年6月19日金曜日

BOYS WILL BE BOYS

 さて、このブログも完全に放置状態で本当にご無沙汰となってしまってすみません。


 えーと、何書きゃいいんだ。



 とりあえずリハビリ的に(何回リハビリすりゃ気が済むんだ)、ゆるく再開します!




 我がロックンロール・ヒーローであるEDDIE LEGENDさんに貸していただいた「円盤戦争バンキッド」のDVDを最近毎日観ている。




 76年放送の、東宝製作による特撮TVドラマ。
 20年後にむけ地球侵略を開始したブキミ星人とたたかう少年少女チーム「バンキッド」(たぶん円盤の「バン」+子供「キッド」が語源)の物語。


 なんだ、戦隊もんか、と思うかもしれませんがリーダー以外、メンバーが子供なのが凄いですね。

 そのリーダーを演じたのはあの奥田瑛二であり、これが氏のデビュー作でもある。(現在、氏のプロフィールからは抹消されているとか・・・)(←本人の意向ではないらしい)
 ブキミ星人のデザインは、初期ウルトラ怪獣の生みの親、成田亨で、先月青森美術館でみてきた氏の展覧会でも「バンキッド」コーナーがあった。

  




関係ないけど、その成田展にて、ポインターと私↓



 ブキミ星人は20年後に備えて未来の侵略の邪魔になりそうな子供だけ狙っていて、子供しか襲わないというなかなか秀逸な設定。
 その割には、悪いことをしているのを子供に目撃されたら「他の人には言うな、言ったら大変なことになるぞ」と脅しつつその場で解放してしまうので、やってることは近所の悪ガキ規模・・?
 本当は優しい、イイ人たちのかな?とか思う。ショッカーだったらその場で溶かしてるぞ。まあ相手が子供だからでしょうがないですね。
 逆に、バンキッドもブキミ星人と戦闘になっても、とどめを刺すシーンはない。子供がメンバーだから、いくら悪役といえど殺害するシーンは描けなかったのだろう。バンキッドに負けたブキミ星人は、「任務に失敗したものは処刑」という彼らの掟により、必ず母船から飛んでくるレーザー光線によって死ぬ。大したブラック企業だよな・・・・

 話はそれるが、ドラえもんのあるエピソードに、のび太たちが夢中になってみている特撮ドラマがあるのだがそれがこの「バンキッド」を明らかにパロったものなんです。

 ↓タイトルは「UFOレンジャー」


 顔にトランプのデザインは最初期の戦隊シリーズ「ジャッカー電撃隊」そっくりだが、UFOレンジャーは宇宙人と戦っており、UFOの空中戦の描写もある。また、ジャッカーの放送は77年であるがこのドラえもんのエピソード「ハロー宇宙人」が発表されたのは76年でジャッカーより実は先で、UFOレンジャーがジャッカーでなく76年放送のバンキッドが元ネタなのは明らかだろう。本当にどうでもいい情報でどうもすみません。じゃあ、ジャッカーとデザインが酷似している理由は何なのだろう?知るか!偶然の一致じゃないでしょうか。そもそも自分は戦隊シリーズにほとんど興味がないんである。
 ちなみにこのドラえもんの件のエピソードのあらすじを。宇宙人がUFOでこっそり地球にやってきて地球を探索するのだが、そのときにのび太たちがこの番組に熱狂しているところに出くわし、その宇宙人に対して好戦的な内容に恐れをなし、地球人は暴力的だ!と逃げ帰ってしまうという話。
 このUFOレンジャーの描写が実に誇張されているというか、とても毒のあるギャグになっている。
 藤子先生としては、宇宙人といえば侵略者、という特撮ドラマに対して、批判的なまなざしだったのかもしれない。

 

 話をバンキッドに戻しましょう。

 バンキッドの子供たちは、普段は普通に暮らしていて、「少年UFOエンバン研究会」が隠れみの。

 

 これ、俺が子供の頃近所でやってたこととまったく一緒!!笑
 ハンパない親近感。しかもバンキッドのメンバーには「牛島二郎」くんというキャラも!(演じるのはウルトラマンAなんかにも出ていた梅津昭典君!ちなみに「トラック野郎」シリーズでジョナサンの息子やってたのも彼)

 僕が小学校低学年のころ、ミステリーサークルが空前のブームで、矢追さんの特番なんかがTVでしょっちゅうやっていた時代でした。
 江戸川乱歩の少年探偵団ものにあこがれていた自分は、UFOについて研究・追跡するUFOクラブ」(たまにDJでお呼ばれする東高円寺のライブハウス、ufo clubとはもちろんまったく関係ありません・笑)を、近所の子供たちを半ば無理やり集め、結成したのだった。
 近所の空き地の草むらに出来ていた円形のくぼみなんかをミステリーサークルと勝手に断定し、UFOが着地したんだ、と勝手に騒いだり、夜は双眼鏡で夜空を観察したりしていた。
 おかげで目が悪くなった。

 この間、幼稚園~小学生のとき住んでいた千葉の市原に行って当時の親友ごうちゃんに再開した時もやはりこのUFOクラブの話になって、盛り上がりました。ごうちゃんは、本当に色々巻き込んでしまった覚えが・・・・。ごめんね、ごうちゃん・・・・。
 その流れで、Facebookで再会した当時の友達も結構UFOクラブのことを覚えているみたいです・笑。

 

 今でもたまにニュースで円盤らしき映像がどこそこで撮影されました、なんて話になれば食いつきます。
 あと、今は空飛ぶ円盤でなく、音の出る黒い塩化ビニールの円盤を追いかけるのに夢中で、それの「クラブ」もやってるので、要するに基本的に小学生の頃とやってることは変わってないな・・・・

 

 

 まあ、男というのはいくつになっても秘密そしき的なものにあこがれているわけなんです。

 

 というわけで現在の俺のノーザンソウル秘密そしき"NIGHT FOX CLUB"12周年アニバーサリーが、明後日の日曜日に行われます!

 

 思いのたけをNIGHT FOXブログに綴りました↓



 
 とにかく今のNIGHT FOXはすごく楽しいんで、ちょっとでもノーザンソウルに興味があって、でも躊躇してる(その気持ちは分かるぞ)人がいたら是非遊びに来てください。



 はい、リハビリ終了~~~

 DVDを貸してくださったEDDIEさん、本当にありがとうございました。



 三つ子の魂百まで。それでは皆さん今後ともごひいきに。


 KTF.




 

2014年7月26日土曜日

【45】怪獣ノーザンソウル

 そういえば、ここでお伝えしてなかったのですが、2月に発売した「ノーザンソウル・ディスクガイド」(シンコーミュージック刊)に執筆で参加しております。

 
 
 30枚のシングル盤を紹介しています。
 執筆作業は楽しくもとても大変で、けっこう煮詰まった時期もあり、ある時心の師・神戸ヌードレストランのDJイズミさんに電話で相談しました。

 「俺、何書いたらいいんですかね?」

 それに対してのイズミさんの答えは、こうでした。

 


 「ウッシは怪獣好きやから、曲の良さを怪獣に例えたらええんちゃうん?」

 


 さすが生粋のモダニスト。こちらの予想の斜め80度くらいを行く回答に面食らいましたが、僕としてはイズミさんのアドバイスをまさか無視するわけにもいかず、「そうっすね!そうかその手がありましたね!」。
 実際にMARY SAXTONのシングル紹介の項で、ノーザンソウルに無理やり怪獣をぶっこむという離れ業に挑んでおります。興味のある方は是非チェックしてみてください。


 そんなわけで寝ても醒めてもノーザンソウルのことばかり考えているわたしですが、怪獣も大好きです。
 物心ついたときから中学生2年くらいまで、今のノーザンソウル熱と同じくらい怪獣に夢中になっていました。
 幼稚園~小学校低学年の時などは、公園の砂場で「ウルトラマン博士」と呼ばれ、周囲の尊敬を集めていたものです。
 あれ以来、他人から尊敬された記憶が特にないので、あの公園の砂場の頃が自分のピークだったのでは。と思うときもあります。
 で、小学校高学年にもなればふつうみんな怪獣は卒業します。ある朝、「おい、今度のゴジラは新怪獣と戦うらしいぞ!」なんて教室に駆け込んでも反応は冷ややか。「あれ、みんなどうしたんだろう。」と思うわけです。
 気づいたらみんな、歌謡曲のヒットチャートを追いかけたり、ファッションを追いかけたり、あるいは女の子を追いかけるようになっていたのです。
その頃まだ母親が買ってきた服を着ていた僕は、孤独に怪獣を追いかけるようになりました。
 それでも小学校のうちはまだ話しの出来る友がいましたが、中学生にもなるといよいよ自分ひとりだけになります。
 中学男子ってふつうみんなジャンプの最後らへんに載ってる広告ページにある通信販売のギターとか気になってくる年頃のはずですが、自分は夢の中でも怪獣が出てくるくらい、いつも怪獣のことを考えていました。
 周囲に背を向け、ひたすら自分の信じるものを追うその姿は、60年代の後半に、流行やトレンドに流されるロンドンのシーンに背を向け、ひたすらレアな米国のブラック・ミュージックを追い求めた英国北部の若者たちの姿を思い出させた・・・・というのはもちろんこじつけですが、でも頑張ってたと思います。


 中学2年でビートルズに出会い、いったん怪獣は卒業(遅すぎ)するのですが、成人してくらいからまた「やっぱ、いいよな。怪獣。」と怪獣愛が復活し、昔のようにソフビ人形やらポスターやら買い込むことはさすがにないですが、DVDや名画座なんかでまめに作品を鑑賞して楽しんでいます。

 特にここ5年くらいは昭和の邦画ばかり観ているので、「日本映画としての怪獣映画」としての視点で観るととても再発見が多く、「怪獣が出てこなければ映画でない」なんて思ってた?頃には到底わからなかった楽しみがあります。5060年代の作品なんかは特に登場人物のファッションや街並みも楽しいし、女優さんの美しさを堪能するのもガキの頃にはなかった視点。というか最近は怪獣よりもそっちばかり観てるかも・・・・

 いや、そんなことはない。やはりメカゴジラ(昭和)が登場するシーンとか気が狂いそうなくらい興奮するし、「故郷は地球」をこないだ久しぶりに観たら見終わった後しばらく体を震わせて泣いた。

 

 そして先日、ついに怪獣とノーザンソウルという、自分が人生を賭して追い求めてきた全く違う文化二つが、一枚のレコードにて交差したのです!

 もちろんそんなレコードがまともなレコードなわけがないので、今日はキワモノ盤紹介!



THE MOONS/ "GAMMERA"

 


 大映が世界に誇る?大亀怪獣ガメラ。今回紹介するのは、第一作の「大怪獣ガメラ」が米国で公開されたときの挿入歌のシングルでございます。


 

 65年公開。米国での公開が1966年、題名は”GAMMERA THE INVINCIBLE”。シンプルのそのまま英語にした感じですね。


 
 ガメラといえば、東宝のゴジラ大ヒットにはじまる怪獣ブームに対し、大映のワンマン社長永田雅一が「ウチも怪獣やるぞ」とムリくり作った怪獣映画なわけですが、同じように便乗した他社の怪獣(日活のガッパ、松竹のギララ)がぱっとせずに終わったのに対し、ガメラはゴジラに逼迫する人気を集め、その後もシリーズ化されたのはご承知のとおり。空を飛ぶ亀の怪獣というかなりの冒険な存在であるのに知名度が高いのも人気の高さがうかがえます。
 平成にも復活し(僕はリアルタイム世代!)、昭和版が子供向けな内容だったのに対して、オタクが作ったオタクのための映画というべきその内容は高い人気を誇ります。


 実はこのレコードを手に入れる少し前に、ブルーレイでこの映画を観返したばかりで運命的なものを感じました。久しぶりに観たガメラ、ブルーレイの画質も美しいし、丁寧に作られているなとやはり関心しましたが、大映の名優船越英二は明らかに演技手抜いてる感が・・・。特に記者会見のシーンは、変な間合いがあって「カンペ見てないですか??ねえ、カンペ見てますよね??」と映画に集中できなかったよ。

 あと子供の味方ガメラなわけですが、第一作に登場する少年の名前がトシオ君で親近感。でもガメラに出てくるガキって見ててイライラすんだよな・・・。トシオ君もけっこう無茶やっててホント、イライラしましたね!!

 では、音楽の話に行きます。


 
 動画の15秒目くらいからスタートなんですが、怪しげな音が鳴り響く、なかなかかっこいい、ガレージィなノーザン・インストロになっていると思いますがいかがでしょう。始まって3秒で"BATMAN"のパクリだとわかるのはご愛嬌。 

 THE MOONSなるグループですが、おそらく名前だけのスタジオグループだと思います。ウラ面は「ガメラ~~」のコーラスがないインストバージョンですが、最初からインストみたいなもんじゃん・・・トホホ。
 こういうガレージテイストなノーザンはけっこう昔から根強い人気があり、最近のKEB DARGEなんかのRockabillyやTittyshakerの路線とも相性がいいですね。

 で、劇中のどこでこの曲がかかるかですが、ヒマなアメリカ人がなんとフルでアメリカ公開版をアップしてくれてたので一応ここにも貼っておきます。このあいだ観たばっかりなのにまた観ちゃったよ。米国公開版はあっちの俳優が出ている新撮シーンもけっこうあります。



 曲が使われているのはこの動画でいうとちょうど一時間くらいのシーン。ガメラが東京を破壊する、映画のハイライトともいえるシーンです。
 時はエレキブーム真っ只中、ガメラが来てるのにそっちのけでディスコで踊り狂う若者たち。日本版ではどっかの日本のエレキバンドが演奏してる音楽が使われてますが、アメリカ版ではその音楽がこのTHE MOONSの曲に丸々差し替え!!非常に画面にマッチした、日本版よりカッコいい名シーンとなっています。これは観てよかったな。ありがとう、ヒマなアメリカ人。
 警察が「ガメラが来てるぞ!逃げろ!!」と注意しに来るのですが、エレキ狂いの若者は「そんなの知るか!俺たちを止めることはできないぜ!」とそのまま踊り狂い、ガメラが建物を壊して下敷きになってたぶん死にます。

 エレキなんかにうつつをぬかしてるとこうなるぞという製作者のメッセージを感じます。


 僕も、ノーザンソウルで踊ってときに怪獣が来ても、おそらくそのまま踊ってる予感がします。踊りながら死ねるなら本望かな。

 そういうわけで、ホント自分のためにあるようなシングルでした。1000円なり。
 ピクチャースリーブ付もあるらしく、それがカッコイイのでそれも欲しくなってきました・・・。でも調べたらけっこう高値なんですよ。PS付きは。

 

 

 でもDJで使うとき、あるかなぁ~~~~~。



 <おまけ>

 50年代~60年代のNYの広告代理店を舞台にした、アメリカの人気ドラマ、「MADMEN」で、登場人物がこの"GAMMERA"を映画館に観にいくシーンがあります。クリスマスの日に諸事情あって家にいれない主人公と、イギリス人の同僚が「せっかくだから映画でも見に行こう。何がやってる?」と調べて観にいくのがなんと「ガメラ」笑。なかなか笑えるシーンです。ガメラも画面にけっこう出てきます。
 フル動画もいっぱいあがってるので、アメリカのオタクにはけっこう人気なのかなあ。


 

2014年7月2日水曜日

【45】Tower Of Strength

 今日も明日も明後日も犬のように這いつくばって働き、へとへとになって帰宅するのだが、部屋に入る前にポストの中身を確認するかどうかは些細ではあるがなかなか重要な問題だ。

 人間というのは、疲れててもポストを確認できる人間と、できない人間に分かれる。

 僕はというと、時期によって変わる、という感じか。つまり、レコードを海外から買ったりしてて、そろそろ届くな、という頃になると、きっと郵便局の不在届けが入ってるからこまめにポストを見る。
 一日何回も見る時もある。プリーズ MR.POSTMAN~ルッカンシー、なんてハナ歌も歌いながら快調そのもの。

 しかしお金が無くてレコードが買えない時期や、欲しいものがなくて買わない時期などはうちのポストは荒れ放題。荒れていくと更に開けるのがおっくうになるという悪循環に陥る。
 だいたい、そういう時期はポストを見てみてもロクなものがはいってない。「この日までにこのお金をここに支払いなさい」とか、「来月からこの料金がこれだけ値上がりします」とか、「この神様を信じなさい」だの。もしくはピザの宅配サービス(嫌いではない)、または若い女性の宅配サービス(利用したことはないがそんなに悪くないものだと聞いている)など、気が滅入るものばかりだ。恋文とかファンレターが入っていることは、無い。まさにミックジャガー氏がいうところの「USELESS INFORMATION」ってやつだ。

 かといって、「その手には乗らないぜ」とそのUSELESS INFORMATIONに完全無視を決め込んでも、ある日シャワーを浴びようとカランをひねっても冷水しか出ず「ひゃあ。ひゃあ。」と一人孤独に悶絶する羽目に陥ったり、または思い切って冷蔵庫に貼ってあったチラシを頼りにピザを注文したら、店員に「その商品は冬限定でとっくに販売終了となっております」など冷たく言い放たれたりする。

 世知辛い世の中。

 だからポストは常に中身を空にしておくのが好ましいのだが、本当にもうそんな気力も無いくらい、へとへとに疲れきっている時だってあるだろう。

 そんな時に聴きたい曲がある。



GLORIA LYNNE / YOU DON'T HAVE TO BE A TOWER OF STRENGTH (EVEREST)




 ノーザンソウルといえば、63、4年以降の、アップテンポなビートの音楽をイメージする人が多いと思うし、それももちろん間違いではないのだが、イギリスのノーザンソウルシーンではそういう枠にとらわれない本当に多様なサウンドが同じ「ノーザンソウル」として認識され、親しまれている。

 それを面白いと思うか、意味が分からないと思うかで、その後のその人のノーザンソウル人生は決まるといってもよい。

 その多様なサウンドの中には、いわゆる「アーリーソウル」と一般的に呼ばれるサウンドの曲調のものも人気だ。「アーリーソウル」も定義が少し難しいが、おおまかにいえば言葉どおりソウルミュージック黎明期、つまり「ソウルミュージック」という言葉が使われる前の音楽で、その後のソウルの原点となった音楽のこと。バンドサウンドというよりも、オーケストラ、流麗なストリングスなどが使われていたりポピュラー寄りな音なのが主な特徴か。例えばSAM COOKEが遺した音楽などは、ほとんどが「アーリーソウル」といってよいだろう。OTIS REDDINGMGsをバックに箍が外れたようにガッタガッタいうようになる前の、あくまでまだポピュラー音楽のひとつとしての黒人音楽であり、よってある種の抑制が効いているわけだがそこがまたいいんである。

 ノーザンソウルシーンでこういうアーリーソウルや、R&Bなどソウル以前の音楽のサウンドが急激に人気になったのはやはり80年代、Staffordで開催されていた"TOP OF THE WORLD"のDJ(GUY HENNIGANともちろんKEB DARGE)のディスカバー・選曲によるところが大きいだろう。70年代にWIGAN CASINOなんかで人気だったアップテンポなストンパーから、こういったある意味「渋い」(あまり好きな言葉ではない)サウンドへの変化は、ノーザンソウルの歴史におけるもっとも重要なシフトチェンジであったという人は多い。




 今回紹介するのはジャズ・シンガー、GLORIA LYNNE61年録音。お聴きの通りしっとりと歌い上げた曲だが、アップテンポでダンスにも向いている、そのためノーザンソウルとしても人気である。Staffordで好まれていたようなサウンドともまた異なるが、はまるとなんだか中毒性のある曲だ。
 曲はバート・バカラックによるもので、ソウルというよりはポップスといったほうが正しいかもしれない。前途のとおりジャズシンガーであるから、いかにもな作品といえるだろう。

 Gene McDanielsのヒット曲「Tower Of Strength」へのアンサーソングである。もちろんそれもバート・バッカラックが作曲で、まあこの原曲はこの際どうでもよいのだが「TOWER OF STRENGTH」という言葉は気になる。直訳すれば「強さの塔」なわけだが、まあ「強さのカタマリ」って感じかな?
 Geneの曲は大まかにいうと、弱い男の歌だ。僕はTower Of Strengthになりたい、そして君に君の事なんか愛してないんだ、といって、ひざまづいて許しをこう君を背にドアを開けて出て行きたい、でも僕はそんなに強い男じゃない、という内容の歌詞である。

 Gloriaは、「あなたはTower Of Strengthになる必要はない、英雄になんかなならなくていいの」と歌う。あなたがして欲しいことはなんでもするから、それよりわたしを抱きしめて、絶対にはなささないで、とGloriaは続ける。

 ぐっときますよねえ。男性諸君。


 本当ならこういう科白を、和服の美人、例えば若尾文子や山本富士子なんかの昔の大映の女優さんなんかいいですな。に、お酌をしてもらいながら言ってほしい気もするが、もちろんそんなことはないし、今のところ大映時代の若尾文子や山本富士子を自宅に宅配してくれるサービスもなさそうなので、結果このレコードを家で独り聴くことになる。

 へとへとになって疲れきって帰ってきて、このレコードに針を落とすと何だかとてもホッとします。

 明日も頑張りましょう。


 

 ・・・・というわけで、しれっとものすごく久しぶりの更新となってしましましたがこのまましれっと終わります。今後は頑張ります!


 さて次のDJ情報です。

 NIGHT FOX CLUBは7/26土曜日です!影のレギュラー、ADAMも今回参加で盛り上がること間違いないですね。フライヤーはDEE CLARK!

 安定のノーチャージです、是非遊びに来てくださいね。



NIGHT FOX CLUB
Rare 60's Danceable Northern Soul Drop&Moves,
Motown,R&B & 70's Soulful Dancers
http://nightfoxclub.blogspot.jp/

Sat 26th JULY 2014 
Start 19:00~Until 23:30 
@Menphis Kyodai SHIMOKITAZAWA
Admission FREE!!!
http://memphis-kyoudai.blogspot.jp/

DJs
Stormer Tamai (Stormer & THE STOLEN HEARTS)
Akira Sekiguchi
uCjima (DOTS'n'LINE)
Adam Tore
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